ジオン注射(ALTA療法)
ジオン注射による「切らない、いぼ痔治療」を実施
ジオン注射とは?
多くの場合、痔が悪化すると手術が必要になります。
しかし、内痔核の場合は注射で治すことができ、この注射を「ジオン注射」、そしてジオン注射を使った治療法のことを「ALTA療法」と呼んでいます。
手術をしない分、患者さんの身体の負担は小さくなり、痛みも出血も少なくて済みます。また、もちろん日帰りで治療を受けられますので、お忙しい方にもお勧めです。
※ジオン注射は、正しい場所に正確な量の薬液を注入する必要があります。
そのため、大腸肛門病学会に所属し、講習を受けた医師のみが実施できることになっています。
※ジオン注射による治療には、健康保険が適用されます。
ジオン注射(ALTA療法)のメリット
- 治療による痛みが最小限に抑えられる。
(注射は痔核の痛みがないところに打ちます) - 大きな傷口ができるようなことがない。
- 出血がほとんどない。
- 翌日から入浴も排便も可能。
- 仕事は翌日もしくは翌々日には可能。
(金曜日に実施すれば月曜日の朝から出勤していただけます) - 手術よりも治療費が安い。
ジオン注射が適応可能な痔の種類
痔は、大きく分けると「いぼ痔」「切れ痔」「あな痔(痔ろう)」の3種類がありますが、ジオン注射が実施可能なのは、いぼ痔が肛門の内側にできた内痔核です。
いぼ(痔核)に注射で硫酸アルミニウムカリウム水和物とタンニン酸を注入することで、いぼに流れ込む血液の量が減り、さらに痔が固くなることで、1週間から1ヶ月程度でいぼが治まっていきます。
ジオン注射の流れ
事前診察
まずは一度ご来院いただき、ジオン注射が適応可能かどうかなどの診断を行います。
当日の朝
朝食は9時までに済ませて、それ以降は食事をしないようにしてください。
座薬の挿入
ご自宅で朝食後に座薬を入れ、排便を済ませてからご来院ください。
点滴、麻酔
まず点滴と麻酔で注射を打つ準備をします。
ジオン注射
ジオン注射は、「痔核上側の粘膜下層」「痔核中央の粘膜下層」「痔核下側の粘膜下層」「痔核中央の粘膜固有層」の4箇所に打ちます。
(「四段階注射法」と言います)
抗生剤の投与
注射を打った後は、抗生剤を投与します。
安静
しばらく院内でお休みいただきます。
診察
治療後の状態を確認します。
ご帰宅
特に問題がなければ、お帰りいただけます。
翌日の受診
翌日、再度患部の様子を確認します。
手術費用
3割負担時
約11,000円~13,000円